一定の地域に住む消費者が組合員となってつくられた生協です。共同購入と店舗による商品供給事業が柱になっており、福岡県内生協全事業高の8割を占めています。

エフコープ生活協同組合

基本理念「ともに生き、ともにつくる、くらしと地域」に徹し、協同の力で安心して暮らせる社会づくりを進めます

地球環境、経済や貿易の枠組み、食料の安全確保、税や社会保障、雇用システムなど、私たちが生活していくうえでの前提やしくみが大きく変化してきています。
人間らしいくらしと持続可能な社会を実現していくためには、これらに対して私たち市民が主体的にかかわっている意思と責任と能力を高めていくことが、これからますます重要になってくると考えています。
このような考えのもと、エフコープは「ともに生き、ともにつくる、くらしと地域」を基本理念として、主体性を大切に、より良い社会の実現をめざして、さまざまな活動に取り組んでいます。

組合員の思いや願いに寄り添い、多様なくらしに応えていくことをめざして

共同購入事業では、県内16支所からさまざまな商品をお届けしています。多い時には20万人を超える方に商品を配達しており、たくさんの組合員のくらしに貢献しています。また、新たに開所した筑豊支所を始め、その他5つの支所の屋根に太陽光パネルを設置し、自家発電・自家消費に取り組んでいます。
店舗事業では、県内15店舗を展開。生協ならではの商品を多く取り揃え、地域に密着したお店を展開し、安心して買い物ができるお店づくりに努めています。各店舗では、「アレルギーに配慮した商品コーナー」を設置。また、組合員や地域の方が集うホールを設置し、子育てサポートや地域交流の場としてその役割を果たしています。
福祉事業では、高齢者支援と共に子ども・子育て支援にも力を入れています。うきは市と篠栗町からの受託で複数の児童館・放課後児童クラブの運営や、県内2カ所でエフコープ・プログラミングクラブを開講し、親も子も安心して集える場として子育てをサポートしています。
組合員活動では、平和活動として原爆の体験者から組合員が直接お話を聞き、書き記した被爆体験証言集「つたえてください あしたへ……」が2019年に発刊25年目を迎えました。今回は初めて、聞き書きメンバーに大学生が参加しました。戦争の愚かさや、原爆の悲惨さ、そして平和の大切さを次の世代に伝えていくために、これからも聞き書き活動を続けていきます。

2019年度の振り返りとこれから

昨年2019年は、他団体との協働が進んだ年でした。4月には、福岡県内4つのフードバンク団体などとともに一般社団法人「福岡県フードバンク協議会」を設立。食品ロスの削減に向けて、当組合の店舗でフードドライブの開催や配送センターで食品保管の協力などさまざまなフードバンク活動の支援を行いました。
6月には、永年の環境保全に関し普及啓発活動として当組合の酸性雨、二酸化ちっ素測定活動を評価いただき、環境省より「令和元年度地域環境保全功労者表彰」を受賞しました。
また、（株）リバー・ヴィレッジと共同で糸島市白糸地区にて小水力発電事業を始めました。引き続き、原発に頼らない低炭素化社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの開発と普及に取り組んでいきます。
9月には、筑紫女学園大学と「災害発生時の相互協力に関する協定」を締結。これまで西日本豪雨や平成29年7月九州北部豪雨による被災地での支援活動などを共に行っており、今後も大規模災害が発生した際に、相互に協力し合うことを目的としています。
10月には、日本食糧新聞社が主催する「第28回食品安全安心・環境貢献賞」を受賞。当組合では東日本大震災発生時から、職員を派遣しての支援や、積極的に多くの福島県産品を取り扱い、また組合員による現地訪問の旅などを実施してきました。このことが「消費者、生産者とともに進める福島への支援」として評価いただきました。引き続き、さまざまなカタチで福島応援のとりくみを行っていきます。
12月には、北九州市内で活動する子ども食堂の運営支援を目的として、「北九州市における子ども食堂の支援に向けた取組に関する協定」を締結しました。
エフコープは1983年に福岡県内にあった5つの地域生協の合同によって誕生し、2018年度末には組合員数が50万人に到達しました。これからも生協の理念や原則に沿った活動に徹し、持続可能で安心して暮らせる社会づくりを進めていきます。